トリしばであれこれ取り留めのない思考をめぐらせていた時、ふとタイトルの内容が気になった。

トリしばは単純に『通常のフォーマットから2マナずれただけ』ではなく、やはり最低3マナ、というのが結構大きい。
毎ターン基本土地を置き、さらにマナをフルで使うことを前提に、各ターンにキャスト可能な最大枚数を表すと以下になる。

※追加ルールにより、基本土地が2枚置かれた状態でスタート。
1t(土地3枚):1
2t(4枚):1
3t(5枚):1
4t(6枚):2
……

つまり、赤単ではいくら頑張っても3t毎に1枚ずつしか手数を増やせないのである。
唯一、《ニクスの祭殿、ニクソス/Nykthos, Shrine to Nyx》というマナ加速手段はあるが、正直なところ速さを追求するデッキではキルターンの短縮にはならない。
赤単は『妨害さえなければ平均4ターンキル』のデッキであるため、延び始めるのが4t目では遅いのだ。
さらには1枚1枚の打点が高いため、1枚でも止まると簡単に1ターン2ターン伸びてしまう。
これでは赤単の最大の持ち味である『速さ』は機能していないと言わざるを得ないだろう。

さらに逆風なことに、青が絡むと1t目からノーリスクで確定カウンターが飛んでくる。
ピッチなんて特殊な物じゃなく、ちゃんと土地から3マナ出してカウンターをするのである。
上記の通り、3t目まで毎ターン1枚しかプレイ出来ないことを考えると、ヘイトの高いカードから順にカウンターなり除去なりで落とされると、簡単に詰まってしまうことが予想される。

赤単はトリしば制定当初よりトップメタとして地位を築いていたが、やはり《露天鉱床/Strip Mine》で相手の土地の伸びを悪くすることで妨害を掻い潜る、というスタイルが強さの秘訣であったため、ゲーム開始時に土地が並び、なおかつ《露天鉱床/Strip Mine》が禁止となった現行ルールではその強さを遺憾なく発揮するのは難しくなってきたのかもしれない。

コメント

migiT
2016年1月23日23:45

> ひ
全然問題ないっす!
青のみならずコントロール相手にマウントを取られた際の動きを考えておくのは
赤単に限った話ではないですからね。
その辺の事情も含めて次回のコラムを書くつもりですよん。

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